作成者別アーカイブ: 佐藤物産株式会社

ブラジルの光と影 その11

2019年10月14日

「ブラジルの光と影」 (その11) 「風土」と移住者国家                  長井 一平 学生時代、ブラジルの経済と社会の勉強をしていた時、同じころに発見された「北アメリカと南アメリカの現在の国力の違いは、何故起こったのか?」というテーマを仲間と論じ合った事があった。 それ専門の教授の指導があったのでもなく、若い頭と聞きかじりの知識のぶつけ合いだった。 そして、その話し合いは、「清教徒達(ピューリタン)のアメリカの建国への宗教的な強い意志」と、「せっかく発見したブラジルをオランダに侵略させまいと願ったポルトガル皇帝の欲望」との差が、アメリカ南北大陸のその後の発展の差と...

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ブラジルの光と影 その10

ブラジルの光と影 - ボルソナロ新大統領 (その10) 「ボルソナロ大統領とモロ判事」 ブラジルの政界のことを書くのは、苦手だアマゾンの山奥で木材仕事をする私のテーマではない。 ところが、モロ判事が新政府の法務大臣になるというニュースが飛び込んできた。 新聞見出しは、「モロ氏は、ラバジャットのモデルを、今後の仕事のやり方とする」と言う、脛に傷持つ政治家たちにとっては、聞き捨て出来ない、ゾッとする言葉である。 セルジオ モロというタリア系の45歳のブラジル人。 この判事は、この4年間、ルーラの汚職容疑捜査でいつも報道されていたから、興味を持っていた。 どのような経歴で人柄は? L...

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ブラジルの光と影 その9

ブラジルの光と影ー その9. 「ブラジル新大統領就任式(2019年1月1日)。」 添付写真にて、イタリア系ブラジル人のボルソナロ大統領(63歳)と、その妻,ミッシェレ(38歳)の就任式の様子を送ります。 夫婦の年齢差、25歳。若い妻をもつボルソナロを羨むより以上に、若い世代の発想と行動力に、心から賛辞を送りたい。 この若い娘は、大統領肩章を誇らしげにかけて国民に語り掛けた夫に続いて、自分の言葉を「手話」にて国民に伝えたのです。 まったくのハップニングな出来事。 前もっての式次第にも予定されていなかった。 彼女の「手話」は、そばに控える秘書によって、マイクで会場に流れた。 そ...

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ブラジルの光と影 その8

2018年9月26日

「ブラジルの光と影」- その8 長井 一平 「太郎ちゃんとブラジル」 あの寒いロシアで、ワールドカップが行われて、世界の人々がTVに釘付けになりましたね。私はそれを見ていて、ロシアと全く反対の土地で行われた4年前のブラジルのワールドカップの事を思い出しました。 ワールドカップが、ブラジルを思い出させ、そして、ブラジルが太郎ちゃんの事を思い出させたのです。 題して「太郎ちゃんとブラジル」です。 もう40年近い昔の事です。 私は30歳を超したバツイチの中年女でした。 生まれ故郷の淡路島で結婚、離婚した私は、そこから逃げ出して神戸に住み始めました。狭い田舎で離婚した女の生きる...

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ブラジルの光と影 その7

ブラジルの光と影 - その7           長井 一平 「ブラジルは、何故、サッカーが強いのか?」 優勝候補No.1とみなされていたブラジルが、七夕の今日、ベルギーに敗れた。 4年前のブラジルを木っ端みじんに打ち砕って、今回のロシアWorldCupの優勝候補に挙げられていたドイツも、初戦で敗退した。 勝負の世界では何が起こるか全く分からない。 私は、ブラジルに45年間住んでいるが、サッカーにはあまり詳しくない。 45年間だから、その半分くらいは熱いブラジルのWorld Cupに付き合って来た事になる。 つまり、世界で最大のサッカー狂国民と言われるブラジル人のお祭りを...

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ブラジルの光と影 その6

2018年5月21日

「自分の国の通貨を信用できないことは、国民の大不幸」  今年の訪日は、桜の満開が終わる頃でした。 お客さんや友人たちからの「花びらが散ってしまわない頃に一杯飲もう」と言う誘いでしたが、私自身、桜の花があまり好きではない。 穏やかな桜の花の色よりも、原色に近い花の色が好きだ。 オランダと仕事していた頃に休日にお客さんが連れて行ってくれたチュウリップ公園の赤や黄色などの原色が、今でも網膜の底に焼き付いている。 それはともかく、一杯飲む口実は何処にでも何時でもある。 よって、何時もどうりの素晴らしい滞在を過ごしてきました。 その規則正しい日本から、その半分くらいの正確さで動くブラジ...

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ブラジルの光と影 その5

2018年4月3日

「何でもあり」―ブラジル人と日本人の考え方は、同じじゃないのか?? ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「万物すべて神さん」の精神風土を持つ日本人は、ブラジル人と同じ「何でもあり」の考え方を持つのではないのか?を論ずるのが、今回の目的です。   まず初めに、「何でもあり」の本家のブラジルの話をします。この話をブラジルの知識人にすると、皆、嫌な顔をします。ブラジルの始まりが、ポルトガルの囚人と売春婦であったと言う話だからです。 「15世紀の世界大航海時代、ポルトガルとスペインの若者が世界に飛び出して行った。スペイン人は、...

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ブラジルの光と影 その4

      「何でもありのブラジル」                                                                長井 一平   このセリフを学んだのは、ブラジル人の考え方を日本のお客さんに説明している時 だった。皆さんはじっと聞き入ってくれて理解してくれる。たとえそれがバイヤーで ある自分たちにとって好ましくない内容であっても、ブラジルの状況を飲み込んでく れる。「ブラジルはなんでもありですからね」と、ある時は微笑しながら、ある時 は、苦渋の表情で、...

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ブラジルの光と影 その3

「モノカルチャー経済、マルチカルチャー経済」       長井 一平   1950年頃、日本の大学で南米諸国の経済を教える時、その枕詞として必ず出て来たセリフは、「ラテンアメリカの諸国は、どこもモノカルチャー経済です」と言う前置きだった。当時の中南米経済を語るには、あまりにも資料不足だったから、誰もが同意できる一般的な経済情勢から講義を始めなければならなかったのだろうと思う。 「モノカルチャー経済」とは?? 「単一栽培(資源)の輸出収入によってのみ支えられた国家経済」である。当時の中南米の輸出製品を見てみよう。 ブラジル(B)のコーヒー。 アルゼンチン(...

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ブラジルの光と影 その2

2018年4月2日

ハイパーインフレ 数年前にアベノミックスが始まった頃、2%のインフレ目標を掲げて、これを日本の経済政 策とすると発表された。 あの時、その報道に驚いた。「政府がインフレの音頭をとるなんて、、」 ブラジルでは、インフレは禁句である。 政府も、過去の苦い経験から、インフレの兆しが現れると、金利の引き上げなどをして、その芽を潰す事に全力を尽くす。 今月の2%のインフレは、翌月には4%、その次には6%と次々と倍増するからだ。 国民も政府も、「インフレ怪獣」と恐れる。 それほど恐ろしいインフレを、なんとまた、政府が音戸をとって、「皆さん、インフレを2%に上げよう」と言うのだか...

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